最近よく耳にする「キャリア」という言葉。
その言葉の意味するところは人によって理解が違うのでないかと思います。
ある人は、「キャリアとは労働市場の絶対的な価値である」と言い、
またある人は、「キャリアとは昇進、昇格のことを示す」と言い
単に「職歴」だと言う人もいます。
このように人それぞれで捉え方の違う「キャリア」の概念ですが、それをコンサルティングする「キャリアコンサルタント」って何なのでしょう?
また、巷(ちまた)では個人が主体的にキャリアを形成していく時代といわれておりますが、具体的にどのように行動に移せば良いのか分からない方が殆どかと思います。
そのような方のお手伝いをする存在がキャリアコンサルタントという職業で、厚生労働省は2024年度末までに10万人に増やす数字目標も立てている今注目されている国家資格というわけです。
そして、わたくしロイは半導体技術者として企業で働くかたわら、将来に備え国家資格キャリアコンサルタントを取得しております。
そんな私から本日は「キャリアコンサルタントってどうゆう仕事なのか」、「どういう人がキャリアコンサルタントに向いているか」、「向かない人はどのような人か」等々を分かりやすく解説します。
以下のような今後の人生設計や人材育成などキャリアに関する悩み、疑問を持っている方には特に参考になると思います。
・定年退職が近づいているが第二の人生なにしようか悩んでいる
・人の役に立つこと社会に貢献できることがしたい
・自分にキャリアコンサルタントできるかな
キャリアの意味
キャリアに対する考え方は人それぞれ違います。
100人いれば100通りのキャリアの捉え方や歩み方があることでしょう。
「キャリア」とい言葉を辞書でひくと「職歴」、「経歴」、「生涯」、「生き方」などと訳されています。
多様な意味を持つ「キャリア」という言葉を私たちキャリアコンサルタントは以下のように定義しています。
という事で、キャリアコンサルタントはクライアント(相談者)の職業に関する悩みだけでなく、「生き方」全体の悩みをクライアントに寄り添いサポートしていく職業なのです。
キャリアコンサルタントに向いている人
少なくとも本記事を読んで下さっている読者の皆さんは、人の役に立ちたいという気持ちがあると思いますのでキャリアコンサルタントに興味がある時点で向いているといえます。
キャリアンサルタントに向いている人の3つの特徴
2.聴き上手で相手を否定しない人
3.今まで生きてきた中でキャリアで悩んだ経験のある人
1)人を支える事にやりがいを感じる縁の下の力持ちタイプ
キャリアコンサルタントはクライアントの悩みに対して自分ごとのように向きあい、希望ある進むべき道を伴奏してあげる仕事です。
どんな人でも転機は訪れます。
就職活動、転勤、退社、昇格、降格、リストラ、役職定年、結婚、出産育児、死別などの「転機」に、人によってはどうしても一人では解決できない事態に陥る事もあります。
キャリアコンサルタントは、このように大きな心理的影響があったときに特に必要とされます。
こういうときに、相手の悩みに寄り、一緒に考えながらアドバイスなどで下支えし、相手が幸せになる事に対し、一緒に喜びを感じるられる人はキャリアコンサルタントに向いています。
2)聴き上手で相手を否定しない人
傾聴力ともいわれますが聞き上手であることは必須とも言える条件です。
人を否定するつもりではないけど、「こうした方が良いですよ」もある意味相手を否定していることにもなります。
有難いと思う一方で、会話の繋がり次第では否定された感もでるので「認めてもらえた」という前向きな気持ちにはなりにくいものです。
自分を丸ごと認めてくれたカウンセリングの後では「聴いてもらえてよかったです。すっきりしました」というような言葉が聞けるものです。
クライアントが間違っていると思っても、「クライアント自身はそう思っているんだな」と客観的に事実を受け入れる事が出来る人は向いています。
3)今まで生きてきた中でキャリアで悩んだ経験のある人
過去、自分自身が就職活動、仕事内容などのキャリアで悩んだ経験がある人はキャリアコンサルタントに向いています。
苦労したからこそ、自分のことで悩んだことがあるからこそ、相手の気持ちをより理解しやすいでしょう。
キャリアコンサルタントに不向きな人
キャリアコンサルタントに不向きな人の2つの特徴
2.忍耐力がない人
1)自分の考えや価値観が正しいと思っている人
人は十人十色といいます。
価値観、性格、長所、短所、趣味、性別、年齢など、1人として同じことはありません。
極端な例で職場でパワハラ上司によくいるタイプです。
自分の考えが絶対正しいと思い込み、部下に自分の主張を押し付ける。
このような自己主張は、キャリアコンサルタントとしては絶対にあってはならないことです。
自身の考えや価値観が正しいと決めつけて、相談者のことを受け入れようとしない。
これは対人支援者としては最悪。
相談にきた相手を逆に苦しめる事になります。
アドバイス、教えることが全てダメなのではなく、相手の状況、価値観、考えなどをまず受け入れる姿勢が超重要なのです。
2)忍耐力がない人
キャリアコンサルタントはクライアントに気づきを与えて、認知の変化や行動変容、内面の変化を与えることが必要とされます。
これは根気のいる対応になりますが、忍耐力がないと、つい自分の考えを指示してしまったり、不本意な目標設定をさせることになり良い結果が得られません。
対人支援者はクライアントを信じて待つことも重要なことなのです。
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